【7月15日締切】高年齢者・障害者雇用状況報告の注意点
毎年の恒例実務である高年齢者雇用状況等報告と障害者雇用状況報告の提出期限が7月15日(水)と迫っています。
「毎年出しているから今年もコピペで…」と思っている方は注意しましょう。
今年(2026年)の高年齢者雇用状況等報告は、様式の変更が行われています。
今回は、今年度の変更点や押さえておくポイントを分かりやすく解説します。
まずは封書の確認から
どちらの報告も国が雇用の実態を把握し、今後の政策に活かすための重要な統計調査です。
そのため、対象となる会社には法律上の提出義務が求められているわけです。
そのような重要な施策ですので、オレンジ色の目立つ封筒で記入要領や様式が会社に届きます。
この時期には既に発送を終えているので、手元にあるかを確認し、紛失した場合は管轄のハローワークに相談しましょう。
挨拶状を一読する
挨拶状には各報告書の提出の要否が記載されています。
「1 同封の報告書について」には、どの書式を提出するかが記載されていますので必ず確認しましょう。
高年齢者雇用状況等報告のポイント
今年度の高年齢者雇用状況等報告においては、様式が変更されています。
前年の控えを見ながら同じ感覚で手書き・入力しようとすると、「あれ、項目の位置が違う」と手が止まってしまいます。
それらも踏まえて作成時に注意しておくポイントを押さえておきましょう。
様式の変更
基本的には平成24年改正法の経過措置が終了したことに伴い、記入欄が減ったというイメージでいいでしょう。
減った代わりに、文言の変更や新しい項目が増えたということもありません。
記入要領やQ&Aを確認しておけば、様式の変更で戸惑うことはないと思います。
紙で提出する場合は、今年度版の様式をダウンロードして作成しましょう。(該当ページはこちら)
エラーチェックツールの活用
厚生労働省ではスムーズに記載ができるよう、エラーチェックツールを用意しています。(該当ページはこちら)
紙・電子申請いずれで提出するとしても、まずはこのツールを使って作成していくとよいでしょう。
このツールを使うことで、報告書の作成や様式変更の対応も楽になると思います。
⑮欄の常用労働者数
ここには6月1日時点の「常用労働者数」を記載しますが、意外とミスの多い部分です。
【常用労働者とは】
・契約期間の定めがなく、1週間の所定労働時間が20時間以上の者
・契約期間の定めがあるが、1年以上継続雇用され(見込みも含む)、1週間の所定労働時間が20時間以上の者
つまり、1週間当たりの勤務時間が少ない従業員やスポットワーカーなどは、ここでいう常用労働者には含まれません。
⑯欄~⑲欄の従業員
ここは⑮欄とは異なり、雇用形態や1週間の所定労働時間は関係ありません。
該当する人がいれば、その人数を記載しましょう。
障害者雇用状況報告のポイント
こちらは様式の変更がありませんので、昨年度も作成していれば特に難しいことはありません。
よく頂く質問がありますので、いくつかポイントを挙げておきます。
⑨欄の除外率
特定の業種には除外率が設けられています。
この除外率は2025年4月から変更されていますので、念のため確認しておきましょう。
端数処理
除外率の適用がある業種では、端数処理に誤りがあることが稀に見受けられます。
経験上、次の2つの項目で端数処理に誤りがあったこともありました。
・⑩欄(ニ)「法定雇用障害者の算定の基礎となる労働者の数」
・⑭欄「不足数」
エクセルに関数を組んで作成することがあると思いますが、計算式はしっかり確認しておきましょう。
D欄
身体障害については5つの分類のうち、どれに当てはまるかを確認し、その人数を記載する必要があります。
分類は手帳から判断することができますので、必要に応じて確認しておきましょう。
まだ報告していない担当者はここをチェック
締め切りまで残り時間が少なくなってきました。スムーズに提出を完了させるために、次の確認を進めておきましょう。
対象労働者の「基準日」確認
どちらの報告書も、2026年6月1日現在の雇用状況を報告するものです。
6月1日時点での社内の従業員情報、雇用形態、所定労働時間、障害者手帳の所持状況などのデータを正確に抽出しましょう。
特に手帳については等級の変更や更新の有無などもあり得ますので、労務管理の一環としても確認することが適切です。
電子申請(e-Gov)の環境確認
現在は、手書きでの郵送よりも電子申請が推奨されています。
特に高年齢者の新様式への対応や、障害者の自動計算機能などを考えると、電子申請の方がミスを減らせます。
「いざ申請しようとしたらログインパスワードを忘れていた」「電子証明書の期限が切れていた」というトラブルもあり得ます。
電子申請を導入済みの会社は、今週中に一度ログインテストをしておくことをお勧めします。
おわりに
それぞれの報告は法律で定められた義務であり、虚偽報告や提出を怠ったりすると、勧告や社名の公表、さらには罰則の対象となるリスクもあります。
「書き方がどうしても分からない」
「業務が多忙で、7月15日までに正確に書類を作る余裕がない」
このようなお悩みや不安をお持ちの経営者・人事労務担当者様は、ぜひお気軽に当事務所までご相談ください。
労働法の専門家である社会保険労務士が、正確なデータ集計から報告書の作成・提出代行までお手伝いいたします。
早めの準備で、安心して7月15日の期限を迎えましょう。

