日本版DBSと就業規則・社内規程
日本版DBSのガイドライン
2026年1月9日にこども家庭庁が「こども性暴力防止法」に関するガイドラインを公開しました。
対象事業となる事業においては講ずる施策が多く、ガイドラインのボリュームも相当な量となっています。
今回はその中から「労働法制等を踏まえた留意点」の部分に着目したいと思います。
労働法制等を踏まえた留意点
ガイドラインには「配置転換」「内定取消」「懲戒処分」「普通解雇」「服務規律」の5点の記載があります。
留意点の記載内容については、こども性暴力防止法の施行に伴う特別なものではありません。
対象事業かそれ以外の事業を問わず、全ての使用者が留意しておく一般的な内容です。
対象事業を営む方々は、これらが就業規則にどのように規定されているか確認しておきましょう。
配置転換
仮に特定性犯罪事実該当者であることが明らかになった場合、心情としては配置転換に難色を示すこともあると思います。
こどもと接しない業務とはいえ「異動先で受け入れられない」「異動先の職員が納得しない」ということが考えられます。
また、「そもそもこどもと接しない業務・環境もない」ということもあるでしょう。
少なくとも関係者に説明のうえで協議した事実を記録しておくことは最低限の措置として行うべきでしょう。
内定取消
これはガイドラインに記載されている次のことを実施しておくことが望ましいです。
①内定通知書等に内定取消し事由として「重要な経歴の詐称」を定めて説明しておくこと。
②採用募集要項の採用条件に、特定性犯罪前科が無いことを明示すること。
③誓約書、履歴書等を通して、特定性犯罪前科の有無を書面等で明示的に確認すること。
社内書式だけを見直すのではなく、採用に関する社内規程がある場合にはこちらも確認しておきましょう。
流れ

社内規程
ガイドラインには『児童対象性暴力等対処規程』や『情報管理規程』のサンプルも含まれています。
これらは就業規則(いわゆる労働条件と服務規律を定めるもの)とは異なり、いわば社内マニュアルのような位置づけです。
『児童対象性暴力等対処規程』はどの対象事業でも今回初めて策定するものになりますが、
『情報管理規程』は既に類似・関連する規程が既に存在していることもあると思います。
これらは実態に合わせて作りこんでいく必要があるので、サンプルを多少手直しするだけでは不十分です。
最後に
対象事業においては着手することが多く、悩みの種となっていることが想定されます。
既に弊所でも本件に関する就業規則や社内規程のご相談を受けております。
就業規則や社内規程は実態に合わせて作りこむため時間が必要となりますので、弊所へのお問い合わせもお早めにご検討ください。

